アパートメントホテルの民泊運営は儲かる?運営会社が考える成功する物件・失敗する物件の違い
近年、都内を中心に「アパートメントホテル」という運営スタイルが注目を集めています。
一棟マンションやアパートを宿泊施設として運営するこの形態は、インバウンド需要の回復を背景に、投資家や企業オーナーから多くの関心を集めています。
NEXSIAにも、
「一棟物件を民泊として運営したい」
「旅館業許可を取得するべきか悩んでいる」
「運営代行を利用した場合、収益はどのくらい残るのか知りたい」
といったご相談が年々増えています。
実際、一棟運営は一般的なワンルーム民泊と比べて売上規模が大きくなる一方、運営方法によって利益に大きな差が生まれる事業でもあります。
この記事では、運営代行会社として数多くのオーナー様とお話しする中で見えてきた、「成功するアパートメントホテル」と「思うように利益が残らない物件」の違いをご紹介します。
アパートメントホテルとは?
アパートメントホテルは、一棟まるごとを宿泊施設として運営するスタイルで、一般的なホテルと民泊の中間のような特徴を持っています。
同じ建物内で複数の客室を運営するため、家族旅行やグループ旅行、ビジネスでの滞在、長期滞在など、さまざまな宿泊ニーズに対応しやすいことが特徴です。
オーナー目線では、一室だけを貸し出す民泊とは異なり、施設全体を一つのブランドとして運営できることが大きなメリットです。
さらに、複数の同タイプの客室を運営する場合は、Beds24などのサイトコントローラーを活用した「在庫管理方式」を採用できるケースがあります。
これは、ホテルのように予約時点では特定の部屋番号を指定せず、「〇名で宿泊できる部屋」として販売し、予約状況に応じてシステムが最適な客室を自動で割り当てる仕組みです。
この運用により、空室が分散しにくくなり、部屋ごとの予約状況を見ながら効率的に販売できるため、無駄な空室を減らし、稼働率や売上の最大化につながるというメリットがあります。
そのため、価格戦略やレビュー管理、清掃品質だけでなく、客室の在庫管理まで施設全体で最適化しやすく、適切な運営体制を構築できれば、高い収益性を目指しやすい運営スタイルといえるでしょう。
実際に一棟運営では、「どの部屋を売るか」ではなく、「施設全体の稼働率をどう最大化するか」という視点が重要になります。在庫管理や価格設定を施設単位で最適化できることは、一棟運営ならではの大きな強みです。
「一棟だから儲かる」は半分正解
「10室あれば売上も10倍になる。」これは間違いではありません。
しかし、私たちが現場で感じるのは、部屋数が増えるほど、運営の難易度も大きく上がるということです。
例えば10室ある建物では、
- 清掃も10室分
- レビュー管理も10室分
- 問い合わせ対応も10室分
- 備品管理も10室分
になります。
実際にご相談いただく中でも、「稼働率は悪くないのに利益が残らない」というケースは少なくありません。
原因を詳しく見ていくと、価格設定ではなく、日々のオペレーションに課題があることも多いです。
一棟運営で利益を左右する5つのポイント
① 最初の制度選びが収益を左右する
アパートメントホテルに限らず、民泊運営では、
- 民泊新法(年間180日)
- 旅館業(365日営業)
どちらを選択するかで収益モデルが変わります。
立地や建物の用途、将来的な事業計画まで考えた上で判断することが重要です。
★成功しやすい物件
「まず始められる方で」ではなく、5年後を見据えて選んでいる。
② レベニューマネジメント
価格設定は、「近隣より少し安く」ではありません。
周辺ホテル、イベント、曜日、予約状況などによって毎日価格を調整します。
PriceLabsなどを活用したダイナミックプライシングを導入している施設と、固定価格で販売している施設では、年間売上に大きな差が生まれることもあります。
★成功しやすい物件
価格設定は「一度決めたら終わり」ではなく、継続的な見直しをしている。
③ 清掃品質は「コスト」ではなく「売上」
民泊運営では、清掃は経費ではありません。
売上を作る要素です。
Airbnbのレビューを見ると、低評価の理由として多いのは清掃品質に関する内容です。
- 枕に髪の毛が残っていた
- お風呂場がかびていた
- タオルが臭う
- ソファを動かしたらゴミが出てきた など
反対に、高評価レビューを維持している施設は、清掃品質が安定しています。
レビュー評価は検索順位や予約率にも影響するため、結果として収益にも直結します。
★成功しやすい物件
清掃品質は、次の予約を生むための重要な投資と考えている。
④ 客室を「1室ずつ売る」か、「在庫として売る」か
アパートメントホテルで意外と差が出るのが客室そのものではなく「売り方」です。
例えば、同じ間取りの客室が5室あるとします。
それぞれを「101号室」「102号室」のように個別販売すると、予約が各部屋に分散し、連泊予約を受けられない“虫食い”の空室が発生することがあります。
そこで活用できるのが「部屋タイプ売り」です。
同じタイプの5室を「スタンダードダブル/在庫5室」のようにまとめて販売し、予約が入った後に実際に宿泊する部屋を割り当てます。ホテルに近い販売方法です。
たとえば3泊の予約が入った場合でも、空いている客室の組み合わせを見ながら部屋割りを調整できるため、予約と予約の間に生まれる無駄な空室を減らし、施設全体の稼働率を高めやすくなります。
Beds24も、部屋タイプ売りはバラ売りより稼働率を高めやすく、複数室のレビューをひとつに集約できる点をメリットとして挙げています。
一方で、部屋タイプ売りは設定すれば終わりではありません。部屋割りの調整やゲストへの部屋番号の案内タイミングなど、オペレーションを適切に設計しないとトラブルにつながる可能性があるので注意が必要です。
参考:Beds24「バラ売り」と「部屋タイプ売り」の違いと特徴
★成功しやすい物件
同じ間取り・設備の客室が複数ある場合、部屋タイプ売りを活用し、施設全体で在庫を最適化している。
★伸び悩む物件
101号室、102号室、103号室……とすべて個別に販売し、予約が分散することで販売できない空室が発生している。
⑤ OTA運用は「掲載」ではなく「販売」
Airbnbだけで販売している施設も数多くありますが、現在ではBooking.comやExpediaなど複数のOTAを組み合わせて販売することが一般的です。
それぞれの特徴を理解し、適切に在庫や価格を管理することで販売機会を広げられます。
一方で、チャネルが増えるほど運営は複雑になるため、サイトコントローラーや運営体制の整備も重要になります。
★成功しやすい物件
定期的にデータを確認し、レビューや稼働率を見ながら運営会社と改善を続けている。
⑥ 共用部も宿泊体験の一部
ゲストが最初に目にするのは客室ではありません。
エントランス、廊下、ごみ置き場など
こうした共用部も、宿泊施設の印象を左右します。
一棟運営ではこういった共用部も自身で管理できるため、施設全体でブランドをつくることも重要です。
「部屋だけきれい」では、高いレビュー評価は得られません。逆に言えば、施設全体でのブランドづくりをしっかりとすれば、評価をあげることもできます。
★成功しやすい物件
客室だけでなく建物全体の印象づくりを大切にしている。
まとめ
アパートメントホテルは、一般的な民泊より高い収益が期待できる一方で、運営品質がそのまま利益につながる事業です。
私たちは、民泊運営代行とは「予約管理」だけではないと考えています。
- 制度選び
- OTA運用
- 清掃品質
- レビュー管理
- オペレーション
これらすべてがつながり、宿泊施設全体の評価が決まります。
そのためNEXSIAでは、「運営を代行する」ではなく、
宿泊施設の価値を育てるパートナー
としてオーナー様と伴走することを大切にしています。
NEXSIAでは、一棟アパートメントホテルの運営代行や運営改善のご相談を承っています。
「これから民泊を始めたい」「一棟運営の収支をシミュレーションしたい」「現在の運営を見直したい」という方は、お気軽にご相談ください。
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